~本比較内容について~

本比較内容は、当店の管楽器担当者が電子消音機*e-BRASSとサイレントブラスを実際に吹いてみて感じたことや思ったことを記しております。

ミュートの好みや、実際に吹いてみて感じることは人それぞれです。
特に感覚に関しては、実際に吹いてみるのと言葉で表すには差があります。
あくまで一個人の意見や感想として、商品購入の際にご参考頂ければと思います。


・電子消音器って?
電子消音器は、通常の練習用(プラクティス)ミュートでは消音されてしまう音を、イヤフォンを通して聞きながら、かつ消音状態で練習を可能としたものです。

電子消音器以外にも、ミュートには様々な種類がございます。
ミュートの種類に関する詳しい解説については、こちらからご覧頂けます。


以下、2機種の比較内容となります。

■トランペット用で比較してみました!

トランペット用e-BRASS (ベストブラス)と、トランペット用サイレントブラス (YAMAHA)の仕様や吹奏感などについて、表へ簡単にまとめてみました。
2機種の詳細な比較内容は、この表の下記へ続いております。

e-BRASS (ベストブラス) サイレントブラス (YAMAHA)
消音性 -30dB~-35dB (人の話し声より小さい) -25dB~-35dB (人の話し声より小さい)
抵抗感 少なめ 少し強め
吹奏感 ミュート自体が鳴らしやすく、心地良いところで吹きやすい。 心地良いところで吹くのに少しコツが要る感じ。
イヤフォンから
聞こえる音色
息や振動音などのノイズが混ざった音。 生音に近い音。
コスト
(トランペットの場合)
定価:17,800円(税抜) ※2021年1月時点 定価:19,000円(税抜) ※2021年1月時点
機能 エコー:0~10段階
ボリューム:0~10段階
※各数値が大きいほど効果が大きくなります。
リバーブ:Rev1 ルーム、Rev2ホール
※Rev1 ルームとRev2ホールでは、Rev2ホールのほうが残響音が長くなります。
重量 約82g (乾電池除く) 約70g (乾電池除く)
端子 AUX IN、LINE OUT、PHONE
※全てステレオミニφ3.5mmプラグ対応
AUX IN、MUTE IN、PHONES
※ステレオ・ミニフォンジャック
その他 ミュートと音源モジュールが一体型 ミュートと音源モジュールが別々
商品ページ トランペット用 e-BRASS EB4-TRP
※弊社の商品ページとなります。
トランペット用 YAMAHA サイレントブラス
※弊社の商品ページとなります。

■トランペット用 e-BRASS (ベストブラス) の比較詳細
・吹奏感と抵抗について
ミュートを付けても鳴らしやすく、心地の良い吹奏感だと感じました。
鳴らしどころが図の丸印あたりと ミュートを付けてもわかりやすいです。




大きな音を出せない環境で、抵抗感が強すぎるミュートを連続して使用し続けていると、無理な力を入れて吹くクセがついてしまいます。また、唇も疲れやすくなってしまいます。
e-BRASSはきちんと「鳴らして」練習が出来るので、ミュートをしていない状態で吹いた際の「鳴らす」感覚を忘れにくく、唇も疲れにくいです。


・機能
サイレントブラスは2種類のエフェクト切り替えなのに対し、e-BRASSは10段階に渡ってエコー機能を調節することが出来ます。
そのため、e-BRASSの方がイヤフォンから聞こえてくる音を細かく調整することが出来ます。
また、サイレントブラスはモジュールとミュートが別々なのに対し、e-BRASSはミュートに直接イヤフォンを差し込む独自の一体型構造のため、練習の際にかさばりにくいです。


イヤフォンから聞こえてくる音色
設定する音量にもよって聞こえ方は異なると思いますが、息や振動音などのノイズが混ざるため、ミュートを付けていない状態で演奏する際に聞こえる音色とは、少し異なった音色がします。


・消音性について
サイレントブラスと比較致しますと、e-BRASSの方がミュートの外に漏れる音量が若干大きいです。
ご使用頂く環境にもよりますが、大きくなっていると言っても人の話し声より小さいぐらいの音量です。

・その他
サイレントブラスは音源モジュールとミュート部分が別々なのに対し、ベストブラスは独自の設計技術により音源モジュールとミュートが一体型となっており、使用時にかさばりにくくなっています。


>>>トランペット用 e-BRASSのより詳細な商品ページは【こちら】から!


■トランペット用 サイレントブラス (YAMAHA) の比較詳細
・吹奏感と抵抗について
e-BRASSと比較すると、抵抗感は強いように感じました。

また、e-BRASSに関しては、ミュート装着時に音が鳴る位置というものを感じましたが、サイレントブラスに関してはハッキリとした「鳴らしどころ」は感じませんでした。
e-BRASSはどんな感じで吹けばいいのか掴み易いですが、サイレントブラスの良い感じの吹きどころを見つけるには、少しコツや練習が必要だと思いました。


・機能
2種類のエフェクト機能がパーソナルスタジオに搭載されています。
「Rev1:ルーム」は残響音がほとんどなく、響かない部屋の中を想定したエフェクトになっています。
「Rev2:ホール」は、名前の通りホールの中で演奏するような、長めの残響音のエフェクトがかかります。


・イヤフォンから聞こえてくる音色
イヤフォンから聞こえてくる音は、e-BRASSと比べるとサイレントブラスの方が抜け感があり、ミュートをしていない状態の音に近く聞こえました。
ボリュームや吹き方によるかもしれませんが、ノイズも気になりませんでした。


消音性について
e-BRASSよりも、サイレントブラスのほうが外に漏れる音量は小さいです。
e-BRASSは鳴らしどころが分かりやすい=ミュート自体が少し鳴るため、サインレントブラスよりは外に漏れる音量が大きくなります。
サイレントブラスは、抵抗感が少し強いぶん、音量は非常に小さく抑えられます。


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■まとめ
いかがでしたでしょうか?
2機種とも、それぞれ全く違う性格をしたミュートであったと思います。

ここまでの比較を通して、ざっくりと2機種の特徴やポイントをまとめると、

・e-BRASS=抵抗感が少なく、ミュートを取り付けても心地よく鳴らして吹くことが出来るので、唇が疲れにくい。吹奏感を重視したい方におすすめ。

・サイレントブラス=抵抗感は少し強めだが、ミュートを装着していない状態に近い音を聞きながら練習することが出来るので、イヤフォンから聞こえてくる音色にこだわりたい方へおすすめ。

ミュートの購入にあたって少しでも参考になれば幸いです。
もし、製品の購入に関して、何かご不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。